バールとは、鉄製の長細い工具で、その先端がL字型に曲がっている特徴的な形状を持つ道具です。解体工事やDIYプロジェクトでは、釘を抜いたり、壁や床を剥がしたり、重いものを持ち上げたりするのに欠かせないアイテムです。この記事では、バールの特徴、選び方、そして安全な使い方について詳しく解説します。
バールの特徴
– バールは、てこの原理を活用して力を増幅できる優れた工具です。
– 用途は多岐にわたり、釘の抜き取り、ハンマー代わり、こじ開けなど、幅広い作業に使用できます。
– ただし、バールは鉄製で重く、滑りやすいため、取り扱いには十分な注意が必要です。また、使用時には大きな音がすることにも気をつけましょう。
バールの種類と選び方
– バールには形状、サイズ、材質、柄の形状などに基づいていくつかの種類が存在し、作業内容や目的に応じて最適なものを選びましょう。
形状による分類
1. 釘抜き用:先端がL字型やI字型で、釘の頭に引っ掛けて抜くのに使用。一般的で広く利用されます。
2. 金てこ型:先端が尾平型や尾割れ型で、重いものを持ち上げたり、壁や床を剥がすのに適しています。長いものはドアのこじ開けにも役立ちます。
3. スクレーパー型:先端が尾平型や尾割れ型で、壁紙やフローリングの剥がし作業に使用。インテリアバールとも呼ばれます。
4. 釘締め用:先端がハンマー状になっており、釘を打つ・締めるのに使います。一部では「三徳釘しめ」とも呼ばれています。
5. 鶴首型:先端が曲がっており、軽い力で釘の抜取りや雪の割り取りに適しています。
6. ノンスパーキング型:防爆仕様で、火花を発生させない設計。可燃性ガスや粉塵の危険な場所で使用します。
サイズによる分類
●バールのサイズは、15cmから1mまでさまざまです。サイズによって適切な力をかけることができる範囲が異なります。
●小さいサイズ(15cmから30cm程度)は、釘の抜取りや木工作業に適しており、持ち運びに便利です。
●普通サイズ(30cmから60cm程度)は、釘の抜取りや軽度の解体などに最適で、持ち運びに便利です。
●大きいサイズ(60cmから1m程度)は、重度の解体やテコ作業に適しています。長くて重いため、力を入れやすく、高所や床面にも届きます。
材質による分類
●バールの材質は、ステンレス、炭素鋼、特殊鋼などがあります。材質によって強度や耐久性が異なります。
●ステンレス:錆びにくく、水への曝露にも適していますが、柔らかいため曲がりやすく、すぐに痛みます。
●炭素鋼:一定の強度と粘り強さを持ち、錆びやすいので保管時には油を塗布する必要があります。
●特殊鋼:軽量かつ丈夫なものや、摩耗や熱に対して強い性能を持つものがあり、価格は高めです。
柄の形状による分類
●バールの柄の形状は、薄く平たい形、八角形、中空円形などがあり、握りやすさと滑りにくさが異なります。
●薄く平たい形:スタンダードな形状で、指を窪みにかけやすく、釘の抜取り作業などに向いています。
●八角形:角があるため滑りにくく、力を入れやすく、解体作業やテコ作業に適しています。
●中空円形:軽量で中が空洞になっているため、軽作業向きですが、強度がやや劣ります。
バールの使い方
バールは多彩な使途がありますが、注意と安全が不可欠です。以下は主な使用方法と安全についてのポイントです。
1. 釘の抜取り
●バールの割れた部分で釘の頭を引っ掛け、バールを傾けて釘を引き抜きます。難しい場合、バールを使って釘を叩き込み、引っ掛けて抜くことも可能です。
2. 壁や天井の剥がし作業
●バールの尾平型や尾割れ型の先端を使用して、壁紙やベニヤ板などを剥がします。まず、バールを叩き込んでめくり口を作り、その後バールを横にスライドさせて剥がします。
3. 重い物の持ち上げ
●バールの尾平型や尾割れ型の先端を利用して、重い物を持ち上げます。まず、バールを叩き込んで隙間を作り、それからバールを傾けて持ち上げます。ただし、持ち上げた物を安定させるために、別の支持具を使用することをお勧めします。
4. テコ作業
●バールの尾平型や尾割れ型の先端を利用してテコ作業を行います。バールの先端を支点にして、バールの長さによって力を増幅できます。しかし、テコ作業は危険なので慎重に行いましょう。
バールは解体工事やDIYプロジェクトにおいて非常に役立つ道具ですが、その使用には慎重さが求められます。作業前に周囲の確認を行い、適切な保護具を着用することは安全に作業を進めるために不可欠です。安全を最優先にして、バールを効果的に活用しましょう。
おすすめ
鉄製のバールは重さが利点で、ちょっとした場面には大ハンマーとしても代用できます。ただし、あまり力強くこじってしまうと曲がってしまうというデメリットもあります。バクマ平バールは全ての性能が高くオールマイティーに使える鉄バールです。
アルミバールはとても軽量で取り回しに優れています。腕への負担も軽いので非力な方でも十分に使用できます。基本的に曲がることはありませんが、軽さ故に叩いて壊すという作業に関しては鉄製のバールには劣ります。バクマ ちょーかるバラシバールはアルミバールの中でも特に軽く、耐久性に優れているのでお勧めです。
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